◇イタリア、比例代表制の廃止問う国民投票無効に――低投票率で 【ミラノ21日=小林明】イタリアで21日に実施した下院の比例代表制 を廃止するかどうかの是非を問う国民投票は即日開票の結果、投票率が 50%に届かずに無効となることが確定的になった。複数の民間調査機関 の推計によると投票率は3割台にとどまる見通しだ。比例代表制の廃止 による選挙制度改革を公約に掲げたアマート政権にとっては手痛い打撃 になりそうだ。 今回の国民投票は比例代表制を廃止することで多党乱立による政局の 慢性的な流動化を改善するのが狙いだった。だが議席を大きく減らしか ねない与党内の中小政党が反発、最大野党のフォルツァ・イタリアなど が棄権を呼び掛けたことから投票率が伸び悩んだ。民間調査機関アバク スによると投票率は32%前後、賛成は73%、反対票27%と予測している。 昨年4月にも同じ内容の国民投票が実施され、91.1%が賛成したが投 票率が49.6%と過半数にわずかに届かなかったため無効になった。アマ ート首相は投票率向上のために有権者名簿から死亡者や行方不明者ら約 41万人を削除したが奏功しなかった。 今回の国民投票の結果により選挙制度改革はひとまず先送りされ、来 年4月の任期満了までに実施する総選挙は現行の小選挙区比例代表並立 制のもとで行われるのが濃厚になった。野党陣営は「政権への不信感が 鮮明になった」として早期解散・総選挙を求めている。 (2000. 5.21) | |||||