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「オゾン」と言う物質
 私達がいつも吸っている酸素(O2)は酸素原子(O)が2つくっついてでき たもので安定した物質。この酸素に強力なエネルギー(例.紫外線など)が あたると、近くの酸素分子と反応してオゾン(O3)ができる。
 オゾンは酸素と違い、不安定な物質で生臭いにおいがする。また、人体に も有害。日本では1960年代半ばから、大気汚染のために光化学スモッグが頻繁 に起こるようになったが、そのとき眼や喉の痛みを引き起こす物質(光化学 オキシダント)の主体がオゾン。このように、オゾンは身の回りにあれば 有害な物質だ。

「オゾン層」が できる
 地球の大気はいくつかの層に分かれている。地上から約10kmまで が対流圏、その上空約50kmまでが成層圏、さらに上空には中間圏、熱圏と続い ている。
 その中の成層圏にオゾンの濃度が高く、層のようになってい る部分(20-30km付近)がある。これを「オゾン層」と呼ぶ。太陽から広い範 囲の波長の光が地球に届くが、私達が肉眼で確認できる範囲は約400nm (紫色)から700nm(赤色)(1nmは10億分の1m)。そしてその範囲よりも 短い波長の光を紫外線。長い波長の光を赤外線と呼ぶ。
  成層圏で酸素分子(O2)は200から240nmの紫外線をよく吸収し、そのエネル ギーによってオゾン(O3)に生まれ変わる。
 オゾン層は高度20-30km 付近を中心に上下に高度10数kmから50kmに広がった層になっているが、 これを1気圧の地表付近に持ってくると3mmほどの厚さにしかならない。
  このわずかとも思えるオゾン層を作るのに、地球は20億年以上も時を費や した。
 原始の大気には酸素がなかった。水中植物の働きで徐々に大気 中に酸素がたまり、そしてオゾン層が形成されるようになり、陸上へ生物が 進出できるようになった。

オゾン層の役割
[1]有害紫外線の カット
[2]気候の安定化

フロンによるオゾン層破壊
 大気中へ放出されたフロンは、その丈夫な 性質のため対流圏では分解されたり雨にとけ込んで洗い流されたりすること なく、拡散して、対流圏界面(対流圏と成層圏の境界面)に達する。対流に よってここでUターンして再び地上に戻ってくるものもあるが、境界面を抜け て成層圏に入るものもある。しかし、フロンはここでも分解されず、さらに 上へと拡散する。
 このように丈夫なフロンを分解するのは、オゾンを生成するの と同じ紫外線だ。しかも、波長もほぼ同じ240nmより短い、高エネルギーの もの。この波長の紫外線は地上35〜40kmまでしか到達しない。しかし、成層 圏に拡散するフロンは、やがてその高度に達し、そこではじめて分解される。 フロンが分解すると、不安定で反応性の高い塩素(Cl)が遊離し、これがオ ゾン層を破壊する。