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Area  おいらん堂 】



 ここから西方の上流8kmのところに 「おいらん淵」 がある。 甲斐武田氏 の黒川金山を閉鎖するとき、金山の秘密を護るために、採掘坑夫の慰安のための 遊女たちを宴台もろとも淵へ沈めた。このことから「おいらん淵」の伝説が残る。 沈められた遊女の数は五五人にのぼったという。
 下流にある本村の奥秋部落には、その沈められた遊女の死体が多く流れついた。 哀れに思った村人たちは、その遊女の亡骸を引き上げ、お堂を建てて手厚く葬った という。この地がそのお堂のあった跡である。このお堂には、木で造った人形( デクと称した)を供え、後世「おいらん屋敷」とも「おいらん堂」とも呼ばれて 長く供養したと伝えられている。
 お堂は、昭和のはじめころもあり、村の子供たちのよい遊び場で、供えられた 人形で遊ぶ姿が見られたそうであるが、いつかお堂は永年の風雪で朽ちて落ちた。 現在は数個の自然石が見られるだけで往時を偲ぶには、あまりにもさびしく、 よってお堂は、昭和63年4月地区村民の多くの手によって再建された。
 村民の思いやりのある気質を今に伝える金山の裏面史である。



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